Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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なつのそうれつ

夏の葬列

山川 方夫

Lesen Sie 夏の葬列 (なつのそうれつ) von 山川 方夫 (やまかわまさお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 60.161 Zeichen · 122 Bildschirme

Aozora Bunko

ぼくは、よほどいおうかと思ったがだまった。ただの人間や、部屋のとりちがえならなんでもない。よくある話だ。だが、ぼくにとり不愉快なのは、ぼくたちの生活を、黒瀬に自分たちの生活とまちがえられたことだ。

愛しているぼくの妻に、黒瀬とぼくをまちがえられたことだ。……ぼくたち、団地の夫たちの帰宅というやつは、そんなに似たりよったりのものでしかないのか?

団地アパートだもの、みんなが同一の規格の部屋に住んでいるのはわかっている。が、ぼくは思ったんだ。知らぬうちに、ぼくらは生活まで規格化されているんじゃないだろうか、と。

君は、団地の生活というのを知ってる? たしかにおそろしく画一的なものさ。団地の人びとは、入る資格、必要からいっても生活はだいたい同じ程度だし、年齢層もほぼ一定している。だが、そういう、いわば外括的なことではなく、もっと芯のほうにまで画一化が及んでくる、ぼくはそういう気がしてきたんだ。

たとえば、たまたま妻と喧嘩をしたりするね。すると、どこからか同じような夫婦の口論が、風にのってはっきりと窓から聞こえてきたりする。なんだかばからしくなって喧嘩は中止さ。