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Japanische Klassiker mit Furigana

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よるのしんぐんらっぱ

夜の進軍らっぱ

小川 未明

Lesen Sie 夜の進軍らっぱ (よるのしんぐんらっぱ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 3.733 Zeichen · 8 Bildschirme

Aozora Bunko

おじいさんは、醤油屋の主人の造った自慢の菊の花をながめたり、かごに飼っているこまどりの声をきいたり、また、たるを洗うてつだいなどをしたりして、夜になるのを待っていました。茶の間には、いつか明るく電燈がついていたのです。

「さあ、おじいさん、ここへいらっしゃい、もうすぐあちらから、きこえてくるから。」と、主人がいったので、おじいさんは、ラジオの前にすわって、耳を傾けていました。

「おじいさん、息子さんの声がきこえるわけではないが、ただあちらのようすがわかるというだけですよ。」と、主人は、あまりおじいさんが、真剣な顔つきをしているので、息子の声でもきくつもりでいるかと思って、いいました。

「はい、それは、知っております。ただあちらのようすだけきけば、満足しますだ。」

このとき、アナウンサーの声が、電波に送られてきたのです。

「こちらは、○○野戦放送局です。いま○○部隊が、○○へ向かって、進軍の準備に忙しいのであります。その状況をおききとりください。」

こういい終わると、ヒ、ヒン! という軍馬のいななき声がしました。つづいて、ブーン、ブーンと、飛行機のようなうなり音がします。