Japanische Klassiker mit Furigana
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やこうちゅう
夜光虫
織田 作之助
Lesen Sie 夜光虫 (やこうちゅう) von 織田 作之助 (おださくのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 66.871 Zeichen · 134 Bildschirme
「カンゴク……?」
次郎と、三郎は、飛び上った。
「そや、お前らわいを掏りけつかったさかい、監獄イ行かんならんぞ」
「かにしとくなはれ。それだけはかにしとくなはれ、カンゴクだけは……」
「ほな、刺青をするか」
針助の声は急に凄んだ。
「――監獄イ行くのがええか、刺青をするのがええか。どっちや」
青蛇団
ヒンブルのお加代――またの名を兵古帯のお加代が、鴈治郎横丁界隈で、大阪の南の空で流星を見て、
「――豹吉!」
と、呟いたのとちょうど同じ時刻――
豹吉は大阪の北の空を仰いで、同じ星が流れるのを見ながら、ふと、
「――雪子!」
と、呟いていた。
そして、ペッと唾を吐き捨てた。南の盛り場でドジを踏んで、警官に追われたが、さすがにつかまるようなドジだけは踏まず、どこをどう逃げたか、まんまと警官をまいてしまって、大阪の北へ現れた豹吉である。
まいてしまったことは、ちょっとした自尊心の満足だったが、しかし、たった一つ残念だったのは、あの靴磨きの兄弟が自分を呼び停めようとして追いかけて来た時、立ち停ってやらなかったことであった。
追われていたのだから、致し方がないというものの、しかし、そんなに警官につかまるのが怖かったかと思うと、われながら心外だった。