Japanische Klassiker mit Furigana
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おおきなかに
大きなかに
小川 未明
Lesen Sie 大きなかに (おおきなかに) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 5.912 Zeichen · 12 Bildschirme
ふと太郎は、目をさましますと、だれかトントンと家の戸をたたいています。風の音ではありません。だれか、たしかに戸をたたいているのです。
「おじいさんが、帰ってきなすったのだろう。」と、太郎は思いましたが、また、先刻、野原に赤いろうそくの火がたくさん点っていたことを思い出して、もしやなにか、きつねか悪魔がやってきて、戸をたたくのではなかろうかと、息をはずませて黙っていました。
すると、この音をききつけたのは、自分一人でなかったとみえて、お父さんか、お母さんかが起きなされたようすがしました。
ランプの火はうす暗く、家の中を照らしました。まだ、夜は明けなかったのです。しかし、真夜中を過ぎていたことだけは、たしかでした。
そのうちに、表の雨戸の開く音がすると、
「まあ、どうして、いま時分、お帰りなさったのですか?」と、お父さんがいっていなさる声が聞こえました。つづいて、なにやらいっていなさるおじいさんの声が聞こえました。
「おじいさんだ。おじいさんが帰ってきなさったのだ。」と、太郎はさっそく、着物を着ると、みんなの話している茶の間から入り口の方へやってきました。