Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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おおとねのおおものつり

大利根の大物釣

石井 研堂

Lesen Sie 大利根の大物釣 (おおとねのおおものつり) von 石井 研堂 (いしいけんどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.600 Zeichen · 17 Bildschirme

Aozora Bunko

』

漁『それは、怖いこったね。』

船『全く怖かったです。此地の船を取り巻いて、「おい、お前は何処の漁師だ」と、斯ういう切っかけです。「何処の漁師でもない、素人だ」と言いますと、「其様なに隠さずとも好いだろう、相見互だもの、己等の付合も為てくれたって、好さそうなもんだ」など、嫌味を言って、強請がましいことを、愚図々々言ってますのです。私も顔を知らない中では無し、黙っても居られませんから、宥めてやりましたので、何事も無くて済みましたが、お客を預かってて、若しもの事でも有れば、此の松吉の顔が立ちませんから、ちと心配しましたよ。ただ、何の事は無い、「素人で左様釣っては、商売人の顔を踏み付けた仕打ちだ、大抵好い加減に釣ってれば好いに」という、強談なのです。』

漁『上手な釣師も険呑だね、僕等では、其様な談判を持ち込まるる心配も無いが。アハハ……。』

船『私も随分永く此川に、釣を商売にしてますが、ああいう大釣は、これまでに無いですよ。何だって、一本五貫ずつにしましても十二両、十貫にすりゃ二十一両の仕事ですもの。どうも、お茶屋さんは、えらいですよ。』

漁『そう当っては、素人釣とは言われないね。