Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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おおえどおうごんきょう

大江戸黄金狂

野村 胡堂

Lesen Sie 大江戸黄金狂 (おおえどおうごんきょう) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 26.754 Zeichen · 53 Bildschirme

Aozora Bunko

お滝は悲しそうに上を見やるばかりです。

「坊主でも宜いよ、こいつは見物だぜ」

空善も黙って袖をかき合せました。

「二人を退治した者に、その七万両の金の半分をやるとしたらどうだ」

「――――」

「えッ、免倒臭い、七万両皆んなやっちまえ、こいつは少し高い木戸銭だが――」

悪魔の顔は又笑います。

「小僧、黙らぬかッ」

丈太郎はたまりかねて叱咤しましたが、それは併し、何程の威嚇にもなりません。

「怒ったか、お武家、それなら頼まない、三人一緒に退治してやる。――気が付くまいが、此天井には仕掛があるんだ、七万両を盗みに入る者のあった時、そいつをひと潰しにするように、四本の楔を抜けば、岩の天井が一ぺんに落ちるようになって居る筈だ、有難いことには、先祖の石坂左門次様が、皆んなそれを書き遺してくれたよ」

「――――」

「楔は四方に立っている、四つの小さい地蔵様だ。こいつを一つ一つ抜けば宜い、宜いか、そら、一つ、二つ」

「――――」

「念仏でも称えるが宜い、これが三つ目だ」

何やら大きな音をさせて倒すと、小石が天井から雨のように降ります。

「四つ目を抜くよ」

海道丸の声と共に、お滝は丈太郎に縋り付きました。