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Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 145.722 Zeichen · 286 Bildschirme

Aozora Bunko

もなりません。

そこで、お雪は気をかえて、ひとり湯殿へ下りて行きました。

十七

お雪が湯から上って来た時分には、後家さんも帰ってしまっていました。けれど、それから後、この後家さんは、いよいよお雪になつこくして、お雪も悪い心持はなく往来しているうちに、どうも後家さんがお雪を、浅吉に近づけよう、近づけようとしていることがわかりました。

前の時のように、お雪が来ると、自分は座を外して、浅吉と二人だけを残して置くのが、心あってするように、お雪にも気取られるほどになりました。

そうかといって、お雪は怖気をふるって浅吉を毛嫌いするわけでもありません。また別段に不憫がるというのでもなく、万事を心得て、あたりまえに附合っていられるほど、お雪は素直な気質を持ち合わせていました。

それに反して、浅吉の方の躍起となる有様は、日一日と目立ってゆくのです。

ある時、お雪は湯から上って帰ると、廊下でただならぬ物争いを聞きました。

それは珍しくも、あの柔順な浅吉が、主人の後家さんを相手に、一生懸命で何事をか言い罵っているところです。

今日も、たくんでした立聞きではありませんが、行きがかり上、耳に入れないわけにはゆかないので、困っていると、