Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 145.722 Zeichen · 286 Bildschirme
「こんにちは。なかなかお寒うございますね」
そこへあいそうよく入りこんで来たのは、お雪ちゃんです。
「おや、お嬢さん、おあたりなさいまし」
と北原が、薪を折りくべながらいいますと、
「御免下さいまし」
いつか、相当の馴染になっていると見えて、お雪はすすめられるままに、炉辺へかしこまり、
「先生」
と言って、池田の方へ向きました。
「え」
長い火箸で火を掻いていた池田は、お雪ちゃんから、思いがけなく先生と呼ばれたので、ちょっと驚いた眼つきをすると、
「少々、お願いがございますのですよ」
お雪は相変らず人懐こい言葉づかい。池田は少々恐縮の色で、
「何ですか、改まって、私を先生とお呼びなすったり、お願いだなんておっしゃったり、痛み入りますよ」
という。
「いいえ、お隠しになってもわかっておりますよ、守口さんがお帰りの時にそういいました、あの池田先生は良斎といって、京都では国学の方で指折りの先生だから、よく教えておもらいなさいって……ですから、先生にお願いに上りました」
お雪からこういわれて、池田良斎先生が頭を掻きました。
「守口の奴、よけいなことをいったものだ、なるほど、少しは国学もやるにはやりましたが、指折りの先生だなんて、いやはや」