Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 145.722 Zeichen · 286 Bildschirme
朝な朝なの御陽光を受けてごらんなさい、癒りますよ」
「御陽光というのは何だね」
「朝日権現のお光のことでございます、黒住宗忠様が天地生き通しということをおっしゃいましたのを御存じでしょう」
「知らない」
「三月の十九日に、宗忠様は、もう九死一生の重態の時に、人に助けられて、湯浴をして、衣裳を改めて、御陽光をお拝みになりましたから、家の人たちは、もうこの世のお暇乞いを申し上げるのだろうと思っていましたところが、御陽光が宗忠様の胸いっぱいになって、それより朝日に霜の消えるが如く、さしもの難病がことごとく御平癒になりました」
「ははあ」
「久米の南条の赤木忠春様は、二十二歳の時に両眼の明を失いましたけれど、宗忠様の御陽光を受けてそれが癒りましたよ」
「ははあ」
「御陽光に背いてのびる人間はなし、御陽光を受けて癒らぬ病人というのはございません……まあ、一度、この乗鞍ヶ岳へお登りなさいませ、そうして、朝日権現の御前に立って、蕩々とのぼる朝日の御陽光を拝んで御覧あそばせ、それはそれは、美麗とも、荘厳とも……」
と言いかけて、美麗荘厳はこの人に向って、よけいなことだと気がつきました。