Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 159.272 Zeichen · 313 Bildschirme
「ザマあ見やがれ」
ところが、懲りも性もない道庵は、また起き上って、ひょろひょろと裸松に組みついて来たのを、今度は前袋へも寄せつけず突き倒し、襟髪を取って無茶苦茶に振り廻しました。
かかる時節に、宇治山田の米友が来ないというのが間違っている。本来、こういう場合の万一に備えるために天から授けられた米友ではないか。それをさしおいて、道庵自身がまかり出て、米友の株を背負い込もうとしてもそうはゆかない。天は決して人に万能を授けるものではない。おのおのその職とするところの分外に出て業をしようとすれば、必ず間違いがある。
道庵先生ともあろうものが、ここで裸松のため、ほとんど、なぶり殺しの目に逢い出したのも、もとはといえば、自業自得。自業自得とはいいながら、その業は酒がさせるわざです。ですからこれは、酒業自得というのが正しいでしょう。
裸松は、道庵を突き飛ばしたり、引きずり廻したり、それをまた道庵は、すっかり負けない気になって、起き直っては、ひょろひょろしながら武者振りつくものですから、その恰好がおかしいといって裸松は、いい玩弄にして面白がっている。それでも玩弄にされているために、道庵は致命傷を免れているらしい。