Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 159.272 Zeichen · 313 Bildschirme
米友が二度舌打ちをして地団駄を踏みました。
これは、米友が二度舌打ちをして地団駄を踏むのも無理のないことで、またしても、道庵先生が米友を出し抜いて、どこかへ沈没してしまったものと見えます――全く、一度や二度のことではないから、米友としては世話が焼ける。察するところ、善光寺からあんなわけで、松本へ入り込んだ道庵は、今晩は浅間の温泉泊りということを米友にも申し含めておきながら、こんな始末になってしまったものと見える。もとより、こうして家並を怒鳴って歩けば、道庵がこの温泉場に泊っている限り、聞きつけて飛び出すには飛び出すだろうが、道庵ひとりを探すために、温泉場の全体を騒がすのは考えものです。
「兄さん、人を探すんなら探すように、帳場へでも頼んで……いったい、お前のお連れというのは何という宿屋に泊っているんだか、それをいってみな」
世話好きに訊ねられて、米友が、
「何という宿屋に泊っているんだか、それがわかるくらいなら、こうして怒鳴って歩きゃしねえよ」
「なるほど……それじゃ、お前さんのお連れは何商売で、年は幾つぐらいで、人品は……?」
「商売はお医者さんで、年はもうかなりのお爺さんで、人品は武者修行だ」