Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 159.272 Zeichen · 313 Bildschirme
先生、もうお厭とおっしゃっても承知しませんよ」
「なるほど、なるほど。そういうわけなら、拙者も一番、器量一杯というのをやってみましょう……そこで註文はつまり、その額面には何を描いて上げたらいいのかね?」
「先生、納める以上は、今迄のものに負けないのを納めたいと思います」
「左様――あすこにはあれで、古法眼もいれば、永徳もいるはず。容斎、嵩谷、雪旦、文晁、国芳あたりまでが轡を並べているというわけだから、その間に挟まって、勝るとも劣るところなき名乗りを揚げようというのは骨だ」
「だって、先生、できないということはありますまい」
「拙者には少々荷が勝ち過ぎているかも知れないが、拙者も同じ人間で、絵筆を握っている以上は、できないとはいわない」
「ああ嬉しい、その意気なら先生、大丈夫よ」
「ところで、画題は……何を描いて納めたいのだね、その図柄によって工夫もあるというものだ」
「先生、わたしの望みは少し変っていますのよ」
「うむ」
「わたしは、ひとつ、ぜひ、切支丹の絵を描いていただいて、納めたいと思っているのでございます」
「え、切支丹だって?」
「わたしの一世一代が、切支丹奇術の大一座というので当ったんですから、それを縁として……」