Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 74.962 Zeichen · 145 Bildschirme
して、鉄の檻へ入れたまま……そうなると、いかに米友が、怪力なりとはいえ、この鉄の檻を背負ったり、かついだりして、永の旅を行けようはずはないから、どうしても車が一つ必要になる、そうなるとこの大八車をも併せて買収しなければならない。そうなると、熊の子をのせた大八車を引っぱって、京大阪から、金毘羅道中までしなければならないことに立至るのです。先輩の弥次郎兵衛、喜多八は、京都で梯子を一梃売りつけられたのでさえも、あの通り困憊しきっている。
それからもう一つ、食物です。犬や猫ならば……よし馬であったからとて、道中の食物には不自由させまいけれど、熊の食物ときては、米友としても当りがつくまい。
そんな、こんなの一切の葛藤は少しも頭にこんがらからず、米友は、絶対的にこの熊を救わなければならない、自分で買えないにきまっているから、道庵先生に、どんなに迫っても、これを買わせなければ置かぬ、そうして、ムクによって失われている愛着を、この熊の子の身の上の安全と、成長の上にかけて、最後まで見次がねばならぬという固い決意は、もはや何物をもっても動かすことができません。
この時、米友の背後が遽かにザワめいて、旗幟を押立てた夥しい人数が、街道を練って来るのを認めました。