Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 74.962 Zeichen · 145 Bildschirme
これは大きな冒険でもあり、謀叛でもあるけれど、この場合、そうするよりほかはないと考えています。あの人は決して邪魔になる人ではないが、忠実過ぎるほど忠実であることが、大きな邪魔のように思われてなりません。
どうしたものだろう、ほんとうに……それを今も思案しているところへ、竜之助が廊下を渡って出てきました。それを見るとお雪ちゃんは、素直に柄杓を取って、竜之助の手に水をかけてやりました。
その時に一番鶏が啼きました。
九
かくて三日を過している間に、白骨から久助が、委細をとりまとめて、抜からぬ面でやって参りました。
噂を聞くと、白骨に籠っているあの一種異様な人たちが、根っからこの冬を動こうともしないらしく、ことにまだお雪ちゃんとその連れである不思議な病者が、ここを去ったということをも気がつかないで、
「お雪ちゃん、またこのごろ雲隠れ、お嫁さんにでも行ったのか」
なんぞと噂をしているとのことです。久助はそれとなく、平湯から高山へ行って、また戻るようなそぶりで、なにげなく荷物をまとめて出て来たとのことです。
お雪ちゃんは、久助が万事よくしてくれたことを表面は喜びましたが、内実は、また一当惑と思います。