Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 86.467 Zeichen · 168 Bildschirme
「茂ちゃん、およしなさい、そんなことも一度や二度あったかもしれませんが、それを殿様の前で素破抜いてしまうなんて」
「一度や二度じゃありません、いつでもそうです、ですから初物のおいしいところは、二人でみんな食べてしまっているのです、金椎さんも苦い面をしますけれど、あの人は耳が悪いのに聖人ですからね、また機嫌を取直して、誰にも何とも言わないで、またお料理をこしらえ直して皆さんに食べさせてあげるのです」
駒井も、お松も、茂太郎の素破抜きを、もはや何ともすることができないで、言うだけは言わせてしまわなければならないような羽目になっていると、
「この間もあたいが、何の気もなく部屋へ下りて見ると、マドロス君とお嬢さんとが旨そうにお饅頭を食べていました。あたいが行ったので二人はちょっときまりの悪い面をしましたけれど、お嬢さんが、茂ちゃん、お前も仲間におなり、そうしてお饅頭を半分お食べな……と言いましたけれど、あたいはいやですと言って甲板へ出て来てしまいました。あたいは人の悪口を告口するわけではありませんけれど、一つの船の中でみんなが気を揃えて働いているなかに、寝ていて人の拵えたお饅頭を食べているお嬢様の行いはよくないと思います。