Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 254.021 Zeichen · 495 Bildschirme
無論、それは三藐院のことだから、書いてあるのは和歌に相違ないとは思うが、この和歌が、古歌であるか、或いは三藐院自らの作になるものであるか。
伊太夫は、そういう心持で特にこの掛物の文字の解読にとりかかってみると、
置くは露
誰を食はうと鳴く烏
と二行に認められてあったので、ひどく頭をひねらざるを得ませんでした。
これは和歌ではない、発句だ。三藐院とある以上は、誰が考えても和歌でなければならないはずなのに、こう読みきったところでは、発句であるほかの何物でもない。
三藐院が、書画ともに堪能であられたことは知っているが、発句を作られたことは曾て聞かない。また三藐院が発句を作られる道理もないと思う。連歌の片われかと思えばそうではない、立派に独立した発句になっている。と同時に伊太夫は、この発句が、たしかに誰かの句であったということの記憶が呼びさまされました。誰だっけな、芭蕉でなし、鬼貫でなし、也有でもなし……
置くは露
誰を食はうと鳴く烏
伊太夫が、しきりにその句の主を探し出そうと試みていると、天井の上から非常に気味の悪い鳴き声をして、髑髏をめがけてパサと飛び下りて来たものがあります。