Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 254.021 Zeichen · 495 Bildschirme

Aozora Bunko

勿体ぶらないでいいようなものですけれども、もう少し大事に心得ていてもらってもいいと思いました。

ことに問題のあの『山楽』でございました。三間の大床いっぱいに、滝と、牡丹と、唐獅子とを描きました、豪壮にして繊麗の趣ある筆格は、まさしく山楽に相違ないと、わたくしは一見して魂を飛ばせるほどでございましたが、二度三度見ても飽くことを知らぬ思いを致しましたが、肝腎の寺を預る人たちは、山楽を山楽として認識しておりません、これが残念です。残念だけならいいけれども……」

お銀様は昼の見学の時の怨みを今、筆にうつしているところでありました。

六十八

お銀様は、さらさらと筆の歩みを続けて申します――

「あの豪壮な山楽の壁画の前が、鼠の巣となろうとしています。なにも寺の人は故意にしているわけではありませんけれど、世の常の人が偉人に親炙していると、つい狎れてその偉大を感じないといったように、これだけの山楽を傍に置きながら、山楽とも思わないで、心なき寺の人が、その床を物置に使っているではありませんか。

このぶんで行きますと、早晩あの壁は壊れます。画も損傷してしまうでしょう。