Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 254.021 Zeichen · 495 Bildschirme
「おーい仏頂寺君、おーい丸山君」
こう言って、続けざまに叫び且つ走りました。
道は、山が高く頭上を圧し、谷が羊腸として下をめぐっている。谷の底から実に鮮かな炎が、紫色の煙と共に吹き上げている。
「ははあ、あの二人が畜生谷と言ったのが、これだな、畜生谷……」
兵馬はその異様な谷を見渡すと、谷をめぐる一方の尾根を縦走しつつ、談笑して行く二人の者の姿を遥かに認めて、
「おーい、仏頂寺君、丸山君、待ち給え、待ち給えよう」
この声で、豆のような姿に見えた縦走の二人が、歩みを止めて、こちらを見返りました。息せき切った兵馬は、
「あんまりあっけないから、追いかけて来たのだ、でも、追いついてよかった」
とはいうものの、あちらは遥かに峰の高いところにいる。
「何だ、宇津木、何しに来た」
と、仏頂寺が上から見おろして答える。兵馬は谷間に突立って、
「大切のことを君たちに聞き落したから追いかけて来たのだ、ちょっと、もう一ぺん戻ってくれないか」
「もう駄目だよ」
仏須寺が頭を振るのがよくわかる。そうすると、丸山勇仙が、
「もう駄目だよ、君と僕たちとの距離は、単に山の上と下だけの距離じゃないんだ、我々は君のところへ下りて行けない、君は、我々のところまで上って来られない、そこにいて話をするさ」