Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 254.021 Zeichen · 495 Bildschirme
面白い話があります
ところが皆さん
マドロス君のやつ
駈落をやり出してね
この船を逃げ出したものですから
あとを聞くことが
できません
マドロス君という奴は
だらしのない奴です
憎い奴です
そこで田山白雲先生が
あれをつかまえに
おいでになりました
だがお嬢さんも
よくない
罪はどちらが重いか
それはあたしは知らない
バツカ、ロンドン、ツアン
文句として見ると出鱈目の散文に過ぎないけれども、この子供の咽喉を通して聞くと、歌になり、詩になって現われるのです。
百三十九
マストの上の茂太郎は、誰も聞き手のない出鱈目、喝采の反響の起らない演説を、声いっぱいに続けています。
さて皆さん
田山白雲先生は
必ず
あのマドロス君を
とっつかまえて
戻ると
私は固く信じているのです
マドロス君の奴
田山先生に
会っちゃあかないません
だが
七兵衛おやじの方は
おそらく田山先生でも
つかまえることは
できないだろうと
私は考えている
七兵衛おやじは
容易には
この船へ
戻っては来まい
と思われる
こましゃくれた言い方ではあるが、その咽喉は澄みきっているから、聞きようによっては、詩を朗吟するように聞きなされて、静かに耳を傾けていると、決して悪感は起らない。