Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 254.021 Zeichen · 495 Bildschirme
ことを潔しとせざる輩が土着し、帰農した、だから、どこの藩にも属していない、天領ということになっているが、他の天領とも趣を異にしている。いったい、徳川家康は、甲州武田を内心大いに尊重していたものだ、武田亡びて後、その遺臣を懐柔するために、千人同心というのを、その武州多摩郡の八王子宿に置いて、日光の番人だけをすればいいことにして置いた、そういうわけで、この辺の人気は藩によって訓練されていない、従って、人間に野性が多分に残っている――アクを抜かれ、骨を抜かれてしまった三河武士とは、全く別類型にいるのだ」
「なんにしても、近藤一人がこの都大路に頑張っていると、相当命知らずの天下の志士豪傑連が、オゾケをふるって、出て歩かれないのが笑止千万だ――こうなると、彼もたしかに英雄的存在である」
坂本がこう言った途端に、後ろの方で不意にゲラゲラゲラと笑う声がしました。
百六十四
この頓狂な笑い声に、三人の者が驚いて見返ると、ついその足もとの岩角から、ひょっこりと一人の男が現われているのを見ました。
おや、道庵先生ではないか――と、知っている者は一時、驚かされるほどに風采が似ておりました。