Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 254.021 Zeichen · 495 Bildschirme

Aozora Bunko

「あっ!」

とひっくりかえると共に、急勾配になっていた草原を、俵を転がすようにころころと、とめどもなく転がり落ちて行くのです。

しかし、ここは落ちたところでカヤトのスロープで、千仭の谷へ転がるという危険はないから、笑って見ている。

坂本竜馬は、転がり落ちて行くよたとんの姿を、憫笑しながら言いました、

「とんだ剽軽者である、変な出しゃばりおやじもあったものだ、近藤勇の同郷人だと口走っていたようだが、世間には、自分の同郷人だと見ると、無暗に賞め立て担ぎ上げて騒ぐ奴と、それから、今のおやじのように、ムキになってコキ卸して得意がる奴がある。たとえば薩摩というところは、よく一致して同郷人を担ぎ上げたがるところで、あすこへ生れると、さほどの人物でない奴でも、郷党が寄ってたかって人間以上に箔をつける、あの一致する気風は薩摩の長所だ。それと違って、同郷だというと、むやみに啀み合い、ケチをつけたがる風習の土地柄がある、たとえば、水戸の如きは、あれだけの家格と人物を持ちながら、到底一致することができない、奸党だ、正義派だ、結城だ、藤田だと、始終血で血を洗っている、薩摩あたりに比べると絶大な損だ。