Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 254.021 Zeichen · 495 Bildschirme

Aozora Bunko

と頻りに詫びるけれども、その表情を見るとけろりとしたもので、面のどこを見ても汗などをかいている痕跡はない。

「時に、少々、物を承りたい儀でござるが、この辺に知善院と申すお寺がござりましょうか、御存じならば御案内にあずかりたい」

「知善院――それは当寺でござるが」

「ははあ、では、御当寺がその宝生山知善院と申されるお寺様でござりましたかな」

「左様、当寺がたしかに知善院に相違ござらぬが」

二人の問答がここへ来ました。これによって見ると、道庵先生は戸惑いをして、このところへのたり着いたのではなく、たしかに、山号までも心得て、この寺を目的にやって来たもので、

「それは、それは」

改めて手を顔にして恐悦がり、

「御住職は御在寺でござりましょうかな」

「住職――ただ今、ちょっと無住――というわけではないが、その留守をかく申す拙者があずかっておりますが……」

「左様でござるか、それはまた何よりお手近い儀でござる、実は、愚老は、江戸から参上いたしたものでござるが」

「ははあ、江戸から遥々とお越しになりましたか」

「江戸の下谷に住居を致しおりましてな」

「下谷に……」

「下谷の長者町というところに巣を構えておりまして」