Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 254.021 Zeichen · 495 Bildschirme
「デハ、マタ西洋ヘ戻ッテ、イッショ懸命ヤルデス」
「いちいち説明はいらないから、立てつづけにやって頂戴、でも、くぎりだけはちょっと何か合図をしてね」
「デハ、ヤタラ無性ニヤルデス、マルセル、ボルカ、ゴルデン、ワルツ、マルチ――何デモ無性ニヤルデス」
日本物は全くプログラムから敬遠されてしまって、これから改めて異国ものの蒸返しに、マドロスが腕によりをかけ出した途端に、裏の戸締りをトントンと叩くものがありました。
「おや」
兵部の娘がまず驚くと、面の色を変えたのはマドロスです。ここまでは人の来るべきはずのところでないことを見定めて置いてかかっているのに――前に沼をめぐらした要害だから舟でなければ渡れない、その舟は隠してある、別に間道はあるにはあるが、夜分の追手にわかりっこはない、と安心しきって思うさま発展しているところへ、不意に背後から戸を叩くもの、それは気配によって見ても、まさしく人間に相違ないから、面の色を変えて手風琴を抛り出したマドロスが、
「誰デス」
二十八
その時、戸を押破って猛然と飛び込んで来たのは、田山白雲でありました。
「ウワア、タヤマ先生」