Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 254.021 Zeichen · 495 Bildschirme
さればこそ、道庵先生のハイキングコースは、ひとり旅ではありませんでした、連れがあったのです。しかもその連れは、若い娘の声で、おたがいに別れ別れに、路と森を隔てて通ってはいるが、その目的は相並び行くものでありました。
「ずいぶん、この辺にたくさんありますのよ、これごらんなさい」
先生の足を森の中へ煩わすまでもなく、林の中から少女自身が姿を現わして、道庵先生の目の前へ出ました。
愛らしい少女だが、頭に手拭を姐さんかぶりしている、小脇に目籠を抱えている、そうして道庵先生の方がきちんとした旅姿なのに、少女はちょっと草履をつっかけただけの平常着であることが、いささか釣合わないけれど、この少女がお雪ちゃんという娘であることは、ほぼ間違いがありません。
三十三
これによって見ると、道庵先生は正式に胆吹山のハイキングコースを通り、お雪ちゃんは、リュックサックを背負ったり、ロイド眼鏡をかけたりしないで、ほんの突っかけ草履の略装であることによって、二人が最後まで同行の覚悟でないことはわかっています。
手拭を姐さんかぶりにして、小脇に目籠を抱えたままで出て来たお雪ちゃんが、目籠の中へ手を入れて、何か摘草のようなものを取り出して、先生の目の前へ持って来て見せると、道庵先生がいちいち頷いて、