Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 30.484 Zeichen · 60 Bildschirme

Aozora Bunko

にかかりました、明日あたりは打首という段取りでござんしょう」

「冗談じゃあない――あれが、あの男が、この土地の百姓なんですか」

「そうですなア、さればこそ、ああして『晒し』にかけられるんでげさあ」

「嘘をお言いなさんな」

あわただしい旅の男が、問答者を相手に気色ばんで、

「嘘をおっしゃるな、ありゃあ、この土地の者じゃありませんぜ、あの男は、この国の百姓じゃござんせんぜ」

「でも農奴と書いてござんすぜ、捨札をごろうじろ」

「何を書いてあるか知らねえが、あの男はこの土地の百姓じゃあねえ、大違えだ」

「お前さんの御親類かね」

「ばかにしちゃあいけねえ、お前さんこそ、あの男が百姓だと頑張りなさるんなら、人別を言ってごらんなさい、どこの何というお百姓さんだか、それを言ってごらんなさい」

「そりゃ知りませんなア、わしゃ、やっぱり通りがかりの者でござんして、人別改め役じゃござんせんから」

「じゃ、何と書いてあるか、読んでごらんなさい、所番地が何と書いてあるか、読んで聞かせておくんなさい」

「それが、ただ農奴だけで、所も、番地も、名前も、記しちゃあござんせん」

「そうらごらんなせえ、あんな百姓があるものか」