Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 178.374 Zeichen · 345 Bildschirme

Aozora Bunko

そこで神尾主膳主従は、京都行きの腹を固めて、今までにない新しい勇気に酔わされて、心地よい一夜を明かしたというものです。

翌日になると、そのお受けのためにと言って、神尾が悠々として出かけました。

お絹は、身だしなみをする、取片附けをする、それが直ちに出立の身ごしらえ、荷ごしらえにもなるので、お嫁入でもするような若々しい気分に浮かされて、障子にはゆる小春日和、庭にかおる木犀の花の香までが、この思いがけない鹿島立ちを、やいのやいのとことほぐかのようににおいます。

四十二

宇津木兵馬は北国街道を下って、越前と近江の境を越えるまでは何事もなかったけれども、長浜へ来ると、ふと、路傍で思いがけないものを見つけました。

それは、長浜の市中を横に走るところの、素敵に足の早い旅人を、遠目に見かけると、それが、がんりきの百という見知越しのやくざでない限り、ああいう気取り方と、ああいった走り道具を持ったものはないということでありました。

果して、あいつが、がんりきの百である限り、あいつの通過するところに、草の生えたためしがない。転んでもただでは起きて行かない奴である。