Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 178.374 Zeichen · 345 Bildschirme
醍醐三宝院の庭を見て、この女は豊太閤を軽蔑せんとしました。
甲州の人は、徳川家康を恐れない、我が信玄に十に九ツも勝味のなかった家康を軽蔑せんとする、家康を恐れない人は、秀吉の重んずべきを知ることも極めて浅いのであります。徳川家康という人が、武田信玄に十に九ツまで勝味のなかった人であることを知っている甲州人は、その秀吉の唯一の勝利者としての、徳川家康を見ている。家康に勝味のない秀吉は、それに圧倒的な信玄より遥かに強きことを得ない。且つまた、信長という人は、武田を亡ぼした人であるけれども、信玄存する限り、その武を用うることができなかったのみならず、その部下としての秀吉は、未だ曾て甲州陣の心胆を寒からしめんにも、熱からしめんにも、甲州というものに対して、その武を用いた経験がないではないか。故に甲州の人は家康を恐れない以上に秀吉を恐れない、最初からこれらの軽蔑すべき所以を知っている。さてまた、この暴女王に限って甲州そのものを軽蔑すべき所以を知っている。父祖伝統の甲斐の国、武田よりも古い家柄を軽蔑して、その富ともろともに振捨てて悔ゆることを知らない暴女王は、豊太閤そのものを怖れずして、まずこれが趣味を軽蔑せんとして、醍醐の庭を見に来たかのようにさえ疑われる。