Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 178.374 Zeichen · 345 Bildschirme
というのは、参考書として、仏典の字引を求めて来るつもりのを、ついして、机の上に持ち来たしたところを見ると「古今著聞集」。
しかも、手に当った丁附のかえしが巻の第八とありましたことから起ったのです。
「ある人、大原の辺を見ありきけるに心にくき庵ありけり、立入つて見れば、あるじとおぼしき尼ただ独りあり、すまひよりはじめて事におきて優にはづかしきけしきたり、しかるべきさきの世のちぎりやありけん、又此人をたぶらかさんとて魔や心に入りかはりけん、いかにもこのあるじを見すぐして立ちかへるべき心地せざりければ……」
これから平家物語が、著聞集に乗換えられてしまったのは、魔の為すことというよりほかはありますまい。かくて心が乱れそめて、
「ちかくよりてあひしらふに、この人思はずげに想ひて、ひきしのぶを、しひて取りとどめてけり、あさましう心うげに思ひたるさま、いとことわりなり、何とすとも只今は人もなし、あたりちかく聞きおどろくべき庵もなければ、いかにすまふとてもむなしからじと思ひて、ねんごろにいひて、つひにほいとげてけり、力及ばで只したがひゐたるけしき、ひとへにわがあやまりなれば、かたはらいたき事かぎりなかりけり、したしくなつて後、いよいよ心地まさりて、すべきかたなかりければ、さてしも、やがてここにとどまるべきものならねば、