Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 104.838 Zeichen · 204 Bildschirme
立木をくぐり、庭石を飛び、燈籠をめぐり、全く眼にとまらない迅速でグングンと独楽が庭一ぱいに廻ったり隠れたりする、そのあとをまた幾つかの独楽が入り乱れて追いかけるのです。これはやっぱり大きな捕物には相違ないけれども――何者が何者を捕えようとするのだかは、さっぱりわかりません。追いかけられる方の姿が眼に止らない上に、追いかける方が「御用」ともなんとも叫ばないのです。お松は、全くいらいらして、何とも口の出しようもありません。
そのうちに、追われている大きなブン廻しの独楽が、くぐり抜けて勢い込んで、問題の臥竜梅の下まで廻って来たような姿を認める――追いかけられた独楽の勢いでは、その臥竜梅の梢へ飛びつきたかったものと見えましたが、その幹のうつろに近づいたかと思うと、その下に伏せてあった天水桶がガバと動きました。
「捕った!」
お松はよろよろとよろけました。
天水桶から飛び出したのは、それは、昼のうちの気のよい桶屋さんの形によく似ている。それが、今しブン廻しで臥竜梅の幹の下までくぐり抜けて来た、その追われる独楽の主に、前面から大手をひろげて飛びかかって、
「占めた!」