Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 104.838 Zeichen · 204 Bildschirme
やれやれ、これでまあ、こっちも助かった、船頭親子も怪我がない限り、おっつけ舟も廻って来るだろう、と旅人どもは、市が栄えたような心持で、げんなりしたが、白雲ひとりだけの興味は、決してそれで尽きたのではありません。更に一層の興味をこめて遠眼鏡の筒を、逃げて行くウスノロ氏の後ろへ向けました。
こけつまろびつ走りつづけたウスノロが、ほどなく蘆荻の生いしげったようなところへ来ると、その蔭からパッと飛び出して、いきなり抱きつくようにウスノロ氏を迎えたものがあります。
「あれだ!」
白雲は、その者が兵部の娘もゆる嬢であることを直ちに認めました。
「ははあ、あいつら、こんなところに巣をくっていたのか、本来、ふやけた奴等ではあるが、それにしても水びたりになって隠れているのにも及ぶまいに、どこまでも変っている、どうするか見遁すことではないぞ」
と、見ているうちに、二つの影は相擁して、その蘆荻の中へ没入してしまいました。
「ちぇッ、やっぱりあの水の中の蘆荻の蔭で二人がうじゃじゃけている、しようももようもない奴等だ」
白雲は、二人の没入した蘆荻の中を、苦笑いしながらなお眼鏡を外さないで見ていると、やがてその間から、すうっと一隻の小舟が漕ぎ出されたのを見て、