Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠10
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠10 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 285.635 Zeichen · 558 Bildschirme
「ははあ。そうして、この水の温か味というものは、大抵どのくらいあるものですか?」
田山白雲は、海を見て、その感情の奥のひらめきに打たれて、水が活きている、と叫んだのは今にはじまったことではないが、駒井のような冷静な見方にもまた、相当の興味を引かれると見えて、水の色を、十一に分類したその根拠と種類を、もう少し尋ねてもみたし、また水の温度を、いちいち数字的にも知っておきたいらしい。
「海の水の温度は、大抵三十度より上にのぼることはなく、零点の下三度より降ることはありませんよ」
「その一度二度というのは、あなたがお考えになった器械によってつけたのですか?」
「いいえ、物の寒暖を計るには、西洋では、学者の間に一定の器械があるのです、つまり、寒暖計というものにも幾種類もあって、学者の仲間では、そのうちのCというのを用います。昨年の十月、私がそれによって調べてみたところによると、この辺の、外洋の表面の温度は二十四度前後、三百尺ほど下ると、十七度前後になってしまいます」
「下へ行くほど、つめたいのですね」
「無論です……北海の方へ行けばモット相違があるでしょう、温められた河の水が注ぎ込む近海ほど、温度が高いのですね。