Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠10
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠10 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 285.635 Zeichen · 558 Bildschirme
その声を、今度は鬚面でおさえてしまいました。
大の男はそこで、娘の顔に向って、メチャメチャに接吻を浴せかけようとする。娘はそうはさせまいと争い且つ叫ぶ。
十六
しかし、人生は、そう無限に闖入者にのみ兇暴性をたくましうさせるの舞台ではない。
無用心ではあるが、無人島ではないこの住居へ、いつまで人間らしい人間の影を見せないということはあるべき道理ではない。
駒井甚三郎が画框をかかえ、田山白雲がジャガタラいもを携えて、悠々閑々と門内へ立戻って来たのが、その時刻でありました。
白雲は料理場へジャガタラいもをほうり込んで、駒井の手から框を受取って、廊下の追分のところまで来た時分に、駒井の寝室がこの騒ぎです。
「誰か来て下さい――」
それと混乱して、一種聞き慣れない野獣性を帯びた声。
二人は、ハッと色めいて、宙を飛ぶが如くに例の寝室まで来て見ると、この有様ですから、無二無三に、
「この野郎!」
腕自慢の田山白雲は、後ろから大の男を引きずり出して、やにわに拳をあげて二つ三つ食らわせましたが、それにも足りないで、倒れているのをのしかかって、続けざまにこぶしの雨を降らせたものです。