Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠10
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠10 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 285.635 Zeichen · 558 Bildschirme
その結果、八面大王の葛籠の中へ納められて、中房の温泉場へ隠された女であります。それを兵馬が、夜具蒲団の砦の中で、偶然発見した女であります。
この数日来――期せずして、どうも、兵馬の先廻りをして歩いているもののようです。
今や、こうして、月明の夜、二人同じく旅よそおいをして、道を共にしてみれば、夫婦としては少し釣合いがまずいようだが、力弥としては、兵馬に少し骨っぽいところがあり、小浪としては、この女に少し脂の乗ったところがあるようだが、誰がどう見ても、尋常の旅とは見えないでしょう。
しかし、依然として二人の間は離れ過ぎている。待ち合わせても、待ち合わせても、いつか知らず二三間は隔たりが出来てくるのです。道行としては、こんな離れ離れの水臭い道行というものがあるべきものではありません。
兵馬がこうして、ついつい、連れの足弱を置去りにするような歩み方ばかりするのは、人目を気兼ねするのではなく、また、二人ばかりの山路の夜道に、人目を気兼ねする必要が毛頭あるのでもなく、ただ、兵馬の頭が、全く別なことを考えているから、足がふらふらとしてその空想に駆られて、現実を忘れがちにするの結果と思われます。