Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠10
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠10 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 285.635 Zeichen · 558 Bildschirme
本人の趣味を無視して、御馳走を食べることの前後にまで干渉するのはよくない、と主張する者もあります。
よんどころなく、与八は串にさしたお団子を取って食べました。
「そうら見ろ、おいらの出したのから先に食べた。与八さん、うまいだろう」
「うん」
「そうら見ろ、うんと言った。うまけりゃ遠慮なしに、モットお食べ……」
子供たちは、なけなしの小遣で買った団子のすべてを提供して、悔いないような有様です。
「与八さん、この鯣も食べてごらんよ、お団子ばかり食べないでさ……」
「いけねえやい、今度は、おいらのあげたてんぷらを食うんだぞ、てんぷらを――」
「静かにしろよ、与八さんの好きなのから先に食べさせるんだといってるじゃねえか」
「与八さん、モットお団子をお食べ。まだ三串あるよ……」
「与八さん、お団子を食べてしまったら、あたいのお強飯を食べて頂戴な……」
ふところから、破れてハミ出した赤飯の紙包を持ち出したのは、五ツ六ツになるお河童さんの女の子であります。
「いけねえやい」
十二三の悪太郎が、無惨にも、そのお河童さんを一喝して、
「いけねえよ……おめえのお強飯は食べ残しなんだろう、自分の食べ残しを、人に食べさせるなんてことがあるかい、人にあげるには、ちゃんとお初穂をあげるもんだよ、お初穂を――食べ残しを与八さんに食べさせようなんたって