Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠10
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠10 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 285.635 Zeichen · 558 Bildschirme
「なお、念のために一応、そのほうに読み聞かせて置く」
といって、笈川が滔々とその奉書の書状を読み上げました。むずかしい文章体で書いてあるから、与八にはよくのみこめませんでしたけれど、要するに、さきほど、総代が言葉で述べて、与八に申し聞かせたのと同じ意味のものであるらしく思われましたが、与八は、どうもこの人たちが、何か誤解をしているのではないかと考えました。
二十三
七人の豪傑は、与八にその奉書の書面を手渡したままで、無事に帰ってしまいましたから、与八も、わけがわからないなりに、ひとまずは安心しました。
その書面を恭しく神棚の上へ載せて、何かあの人たちは勘違いでもしているのだろう、わたしたちのすることを、切支丹の宣伝でもするかのように誤解して、国のためにそれを憂えて、忠告に来てくれたのかも知れないが、自分としては何と返答をしていいかわからない、お松さんが帰ったら、二人で相談して、なるべくあの人たちの怒りをしずめるような御挨拶をして上げたいものだと、腹に考えながら、道場の片隅で藁打ちをはじめました。この藁を打つのは、草鞋をつくる材料を和らげるためであります。