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Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠10

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠10 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 285.635 Zeichen · 558 Bildschirme

Aozora Bunko

が、娘がいたって邪魔になるというわけじゃあるまい、だから、こうなると三両が大したものだ、さあ、遠慮なく取っときな」

そこで今度は、右の男が、眼を円くしてしまいました。

この人は何だろうと思いましたが、まんざら木の葉を包んで出したとも見えない。呆れ返り、受取り兼ねていると、道庵は、

「おれは十八文だが、時と場合によれば三両や五両の金には驚かねえ、遠慮なく取っときな」

道庵はここで大いに男を見せたつもりだが、見せられた方は、いよいよ度を失ってしまいました。

この偶然の因縁から、道庵先生は、福島の宿駅から、少なくとも美濃の国まで通し馬に乗ることの便宜を、報恩的に与えられることになりました。

翌日、大得意で道庵先生が、馬に乗って福島の宿駅を立ち出でることしばし、

「あ、忘れた」

と馬上で叫び出し、

「あの獣皮屋へ、熊胆のいいところを一くくりあつらえて、昨夜のうちに代金まで渡しておいたが、出がけに忘れてしまった、済まねえが友さん、ひとつ取って来てくれねえか」

「よし来た」

宇治山田の米友は心得て、熊胆を受取りに、宿の方へ取って返しました。

そのあとを道庵は、悠々と馬を進ませて、臨時に馬子をつとめているかの百姓と語ります、