Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠11
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 368.567 Zeichen · 720 Bildschirme
、コノ地最モ甚ダシ、とあるとか、名古屋ノ女、顔色ハ美ナルモ腰ハ大イニ太シ、とかなんとか、名古屋の女のこってりした風味をそれとなく、がんりきの前でにおわして下さるなんぞはいけませんよ、お城の金の鯱を見せてけしかけなさるよりも、まだよっぽど罪が深いんでござんすぜ」
こんなふてくされを言いながら、二度目の目つぶしを用心して、がんりきが、素早く身をかわしてしまう。
九
この晩、二の丸御殿の長局で、奥女中たちがかしましい。
誰いうとなく、この名古屋城の城内と城下とを通じて、第一等の美人は、さあ、どなたでしょう――今晩ここで、その極めをつけてしまおうではありませんか。
ようござんしょう、至極賛成でございますね。ごらんなさい、雨が降って参りましたよ、あつらえ向きじゃありませんか、雨夜の品さだめ――
雨は、この時にはじめて降り出したのではありません、前津小林の方から降り出して来て、宵の口から、もう御深井の大堀をぬらしているのです。
そうですね、いつぞやも御天守の初重で、お宿直の方々が、その品さだめで鶏が啼いてしまったそうです。今晩は夜が明けてもかまいませんから、その極めをつけておいて、後日このことでは、誰にも口を開かせないようにしようではありませんか。