Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 368.567 Zeichen · 720 Bildschirme

Aozora Bunko

新進がようやく頭をもたげそうにするのを、醒ヶ井は、いっかなきかず、

「いけません、たとえ、どちらにいらっしゃろうとも、あの奥方が生きていらっしゃる以上は、他人に第一の席は、わたしが許しません、この醒ヶ井が許しません」

「皆さん」

この場合、初霜は新進を代表している形勢であると共に、新進を教育せねばならぬ責めも感じているように、多勢の方へ向き直って、

「醒ヶ井様が、ああ、おっしゃるのも御無理はございません、それは、あなた方のうちにはお聞きにならない方もあるかも知れませんが、銀杏加藤の奥方が、名古屋第一の美人でいらっしゃるということは、醒ヶ井様お一人の御了簡ではございませんからね。かく申すわたしだって、あなた……少しも異存は無いのでございます。男を定めるのは男かも知れませんが、女を知るのは、やっぱり女でなければなりませんからね。いかなる美人でも、十人の女が見て、十人いいというのはありません、ところが、あの奥方ばかりは、女が見て非が打てないのでございます。賞めて見ても美しい、嫉んで見ても美しい、そこで、もう一般の輿論が定まっているんでございますね。ですけれども、繰返して申します通り、それは五年も前に、わたしたちがこしらえた番附面を、もう刷り直してもいい時分ですから――それにあの奥方は、この地にはおすまいになっていらっしゃら