Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠11
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 368.567 Zeichen · 720 Bildschirme
ないのだし、お年も、もう、たしか四十を越していらっしゃるはずだから……」
「いいえ、年は標準になりませんよ」
初霜の、充分に斟酌のある理解ぶりにも満足しない醒ヶ井は、
「わたしは、四十になっても、五十になっても、本当の美人の美というものは、衰えるものじゃないと思います、年によって盛衰のあるのは、売り物の花だけでしょう、教養の高い美は、いくつになっても衰えは致しません」
「でも、醒ヶ井様は、五年以来、あの奥方の御消息を、御存じないとおっしゃってじゃありませんか」
「それは存じませんけれど、存じておりましても、存じておりませんでも、美しいものは、美しいに相違ございません」
「そうおっしゃれば、それに違いはございませんけれど、それほどまでに御贔屓をあそばすなら、せめて、あの方のこのごろの御消息ぐらいは御存じになっておいでになっても、罰は当りますまいと存じます」
「城下にはいらっしゃらないのですか」
「ええ」
「では、犬山に?」
「いいえ……清洲のお屋敷へお引籠りになってから、もう二年越し、どちらへも、ちょっとも外出はなさらないそうでございます」
といって、それからひとしきり、その五年前に、名古屋一等の美人だという極めのついている銀杏加藤の奥方の身の上話になりました。