Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 368.567 Zeichen · 720 Bildschirme

Aozora Bunko

「何でございますか」

「今朝、その、お花畑の様子がどうも変だものですから、それを伝って行って見ますと、埋御門の塀の屋根の瓦が少しおかしいと思われました。といって階段にも、締りにも、中台にも、異常があるのではございませんが、南波止場のところの猪牙に動きがあるようですから、引返して、御殿の方と、それからお花畑を通って迎涼閣まで調べて見ましたが、なんとなく怪しいと思われる点がないではありませんが、そうかといって、どこと一つ壊れた箇所は無し、何一つといって紛失したものもありませんが、長局の方はいかがですか、何か変った事はございませんでしたか、念のためにひとつお調べ下されたい」

宿直の老卒から、かく申し入れられて、それではという気になりました。しかし、単に駄目を押すだけのことで、異常があれば、こうして他から念を押されるまでもなく、おのおのの身辺に敏感なはずの奥女中たちが、とうに気のついていないはずはありません。ですから、ただせっかくの調査に対しての申しわけだけに、おのおの、持場持場、自分所有の品々について吟味をしてみたけれども、なんら怪しむべきものを発見しませんでしたから、初霜が代表して、