Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 368.567 Zeichen · 720 Bildschirme

Aozora Bunko

「お目が不自由ではいちばんいけません、そこひででもございましたか」

「いいえ、怪我をしたのがもとで、ひどい目に逢いました」

「中途から見えなくなったのが、いちばんいけないそうでございますね」

「それが全くいけないのです」

「御病気からではなく、お怪我からでございましたか」

「ええ、怪我からやられました」

「怪我もいろいろございますが、それによって養生の方法も違いましょうね。そうそう、先日見えた二人づれのうち、一人の丸山なにがしというのが、医術の心得があるように言っていましたね、君」

北原は同行の村田を顧みると、村田はかたくなに坐りこんでいたが、

「そんなようなことを言ってましたね」

「あの人にでも、見ていただくとようございましたがな」

そこでちょっと話が途絶えました。

しばらくしてから机竜之助が、座右の煙管を取りのべて、

「誰に見せてもダメですよ、癒りっこはないと思うけれど、つい、こうしている間は捨てても置けず……」

とつぶやきました。

「ダメということはございますまいが、せいぜい御養生はなさらなければなりますまい。時にそのお怪我というのは、何が原因なんでございますか」