Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠11
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 368.567 Zeichen · 720 Bildschirme
第三者は皆、米友を以て、兇暴性を帯びた色きちがいかなんぞと勘違いをしていないものはない。娘を引離すより先に、米友を手ごめにかかりました。
その時、米友の頭脳にハッとひらめくものがあったのは
「よっちゃん、お前、ほんとうにおいらが死んでると思ってるのかい。そうだそうだ、それも無理は無え、それから後のことをお前は知らねえのだ。おいらは助かったんだよ、尾上山から突き落されて、一旦は死んだが、助ける人があって、息を吹き返したんだぜ。それをお前は、本当に死んだものと思いこんでいるんだろう。助かったんだよ、助かって、そうして今まで生きていたんだ、今まで生きているうちには、ずいぶん辛いこともあらあ――」
この弁明が、意外に利いたらしいので、娘が面を上げ、
「ほんとう――」
「ほんとうだとも、話せば長いけれど、盗みもしねえのに、盗人だなんて人違いでお処刑に逢って、ほら、尾上山の上から突き落されたには落されたけれど、人に助けられちまったんだ。その人というのは、ほら、お前も知ってるだろう、船大工の与兵衛さんと、お医者の道庵先生でね、その先生のおともをして、おいらは昨日、こっちにやって来たばかりなんだ」