Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠11
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 368.567 Zeichen · 720 Bildschirme
ほんとうに弁信さん――
あなたのような勘のいい方は、わたしがここに、こんなに考えていることを気づいて、こちらへ向けて出かけておいでになるのかも知れません。近いうちに、弁信さんがここへ来るような気がしてなりませんもの――
それは全く空想に違いありません。いくらなんだって、この交通の杜絶している白骨の奥へ、土地の案内者か、冒険者なら格別、弁信さんみたような、きゃしゃな人が、来られようとは思いませんが、日々日々に、そんな心持がして、これを書いている一行毎に、弁信さんの姿が、わたしに近づいて来る心持を、どうすることもできません。
事実としては、そんなことはあろうはずはありませんけれど、もし、万に一つ、そんなことがあり得るとしたら、弁信さん、あなた一人だけでなく、茂ちゃんも連れて来て下さい。
それは来るなといっても、あの子は弁信さんについて来るにきまっているでしょうが、忘れないで下さい――
茂ちゃんも、弁信さんの傍へ置かないとあぶなくてなりません――」
四十六
お雪が、ひとりこうして月夜の大観に酔うている時、宿の軒下から、一つの提灯が、さまよい出したのを見て、ぞっとしました。