Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 368.567 Zeichen · 720 Bildschirme

Aozora Bunko

「何の御用でございますか」

駕籠から出て挨拶をしようとするのを、

「いいや、そのままで苦しうござりませぬ、そのままでお尋ね致したいが、あなた方は、いずれへおいでになりますか」

「はい、わたくしたちは、江戸から参りました者、名古屋まで参る途中のものでございます」

「御婦人と見受け申す、して、その後ろのお方は……」

「あれは、わたくしの主人でございます、やはり女でございます」

「お二人とも、女子づれ、しておともの衆は、この三人だけでござるか」

「はい、六に、松に、芳……三人でございます」

「三名ともに、江戸から御同行でござるか」

「はい、二人だけは甲州から連れて参りました」

「近ごろ、ご無礼の至りなれど、一応、後ろのお乗物の中のお連れにお目通りがしたい、拙者は岡崎藩の中、梶川与之助と申すもの、友人のために黙し難き儀があって、人あらためを致さねばならぬ次第により、枉げてこの儀をお願い致す」

「ご挨拶恐縮に存じます、どうぞ、充分におあらため下さいませ」

と言って、お角は駕籠を出て来て、お銀様の乗った駕籠のところまで、右の美少年を案内して来ました。

事実をいえば、お角は、お銀様の乗物を、人にあらためさせたくはないのです。