Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠11
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 368.567 Zeichen · 720 Bildschirme
そこで、わしが考えついた大銭儲けというのは、まずこうだ、与八、聞いてみてくれ」
東妙和尚も、芝生の上の虎の子石へ腰を下ろして、両膝をかかえながら、与八に向っての、金儲け話。
「与八、聞いてくれ、あの梅の木を伐らせないように、残らずこっちで買占めるのだ」
「へえ、あの吉野村の梅の木を、残らず買占めるんですか、何千本、何万本てあるやつを、そっくり買占めるんですか、買占めて、どこへ持っておいでなさる」
と与八が、仰天してしまいました。それを東妙和尚が説明して言うことには、
「残らずったってお前、あの村の梅をみんな買占めるという日には大変なものだ、そういうわけではない、なかには、先祖伝来の庭木だから、また多年手入れをよく仕立てたものだから、という理由で、大切に育てているところが大分ある、無茶に伐り倒して薪にして、そのあとへ桑なり、除虫菊なりを植えようというのは、実は村内にそうよけいあるわけじゃないから、それを、相当の価格で、買占めておくまでのことだ、老木の惜しい奴を二三百本も買っておけば、大体話がつくのだ」
「一本いくらで売りますかね、値段よりも人夫が大変でござんしょうなあ、一本でも持って来て、こっちへ移し植えようというには、五人や十人の手間じゃありませんぜ、とても費用がかかりますねえ」