Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠11
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 368.567 Zeichen · 720 Bildschirme
「いや、病気で死んだんじゃねえんだ、乳を取られに江戸へ連れて行かれて、それっきり帰って来ねえんだ、いや帰してくれねえんだから、多分……」
「そんならチュガ公のお母さんは江戸にいるだろう、江戸にいれば死んだときまりはしまい」
「ところがね、江戸へ連れて行かれて帰されなけりゃ、たいてい運命の程はきまっているよ」
「どうきまっているの」
「つぶされて、食べられたのさ」
「誰に……」
「誰に食べられたか知れねえが、人間に食べられてしまったのさ」
「憎い人間だなあ、誰があの牛を食やがったんだ」
「御用だから、仕方がないよ」
チュガ公の母親が、乳を取られに江戸へ引いて行かれて、そのまま帰されないのは、乳だけの御用では済まなかった証拠である、と言って、その他の多くを語らない。
それと同時にこのチュガ公が、フラフラ歩きをするようになったのだ、と語り聞かされました。
十
夕飯前、茂太郎は、番兵さんについて、牧場の中を一めぐりして歩きました。
茂太郎のおなじみは、チュガ公のみではありません。
チュガ公は、名附親としての浅からぬ因縁があるにはあるが、その当時からここで茂太郎と知合いになっている動物は――茂太郎が来なくなってから後に生れた動物はいざ知らず、その以前からの馴染は、早くも茂太郎の訪れを見て宙を飛んで集まって来ました