Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠16
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠16 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 268.946 Zeichen · 520 Bildschirme
それというのは、被る人が誰であろうとも、火の粉は火の粉です。火の粉が自分の身の上へ落ちて来るのじゃなかった、ということを認めて安心したのはいいが、それが人の身の上なら落ちかかって来てもいい、という理窟にはならないのです。
充分の危険性あるものは、危険性あるものとしてなお存在し、それが自分の頭を外れたとは言いながら、他人の頭へなら落ちてもかまわない、という論法にはならないのであります。
両岸の竹槍の槍ぶすまは、米友を焦点とすることから明らかにそれ出したけれども、その相手が消滅に帰したというのではなく、手取早く言えば、今度は米友とその馬とを抜きにして、ひたひたと竹槍同士の対抗の形となって、ジリジリ押しをはじめている。
「なあーんだ、ここでも戦ごっこがはじまってやがる」
と米友が冷笑しました。道庵先生が関ヶ原で演じた模擬戦を、ここでも誰かが模倣している。
面白くもねえ――と米友がさげすみました。本来、米友は、道庵がするような芝居気たっぷりがあまり好きではないのです。紙幟を押立て、模造大御所で納まり返って、あたら金銭と時間をつぶし、いい年をした奴が、戦争ごっこをしてみたところで、何が面白れえ――