Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠16
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠16 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 268.946 Zeichen · 520 Bildschirme
百七十九里半、四国の讃州高松というところから出て来た四国猿の江戸ッ子なんだ。その四国猿の風来山人が、江戸ッ子で通るようになった因縁というものは……」
「もうたくさん――わかりました。時に大通、いいところへおいで下さった、我々の仲間で、ぜひ一つ通人に腕貸しをしていただきたいのはほかではない――他聞を憚るによってちと……」
そこで木口勘兵衛と、安直と、通人が鼎になって、ひそひそと物語りをはじめました。
三下奴たちも三人の密談をさまたげまいとして、すべて控え目になると、この席がしいんとしてきました。
ところが、この座席がしいんとしてくると同時に、襖を隔てた隣りの席がにわかに物騒がしくなりました。にわかに物騒がしくなったのではない、先刻からずいぶん物騒がしかったのですが、こちらがいきり立っているために、なかなか耳へ入らなかったのですが、今、こちらが控え目にして静まったために、隣り座敷の物騒がしさがひときわ冴えて聞え出したというものです。
聞いていると、キャッキャッと言って引っかいたり、ワッと言って笑ったり、バタバタと物を捨てるような音がしてみたり、銭をバラバラと掻き集めたりするような音がする。