Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠16
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠16 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 268.946 Zeichen · 520 Bildschirme
まあ、一人の野郎が、仮りに一日に五合ずつの米を食うとしてからが、月に一斗五升、年にならすと一石八斗、まあざっと四俵半、数が悪いから一人五俵として積ってみなせえ、千人殺せば年に五千俵の米が浮く。五千俵の米がお前、価に踏んでいくらになると思う、近年のように米価の変動が烈しくっちゃあ、勘定をしても間に合わねえが、かりに一俵一両としても五千両、二両とすれば一万両という勘定になる。それをお前、こちとらのような貧乏人となると小買いだから、グッと割が高くつくんだぜ、ことにこれから拙者共が出向いて行こうという京阪地方なんぞと来ては、物価が目玉の飛び出すほど高くなっているという知らせを聞いているから、拙者も実は青くなっているところなんだよ。なんでも近ごろは京阪での白米の一升買いが一貫二十四文ということだから、貧乏人は大抵こたえらあな。それに準じてお前、人間は米ばかり食って生きていられるというわけのものじゃあねえ、お副食物も食わなけりゃならず――この方も一杯やらなけりゃあならず」
と言って、道庵が膝元に置いた盃を取り上げようとしたが、手元が狂って、盃が転がり出してしまって、ちょっと当りがつかなかったものですから、とりあえず、手真似で一ぱいやるしぐさをして見せたのが、真に迫りました。