Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠16
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠16 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 268.946 Zeichen · 520 Bildschirme
「いやですよ、殿様、そんな大きな声をなすって……」
そのうちに食事は済んで、食堂が閉されることになって、ぞろぞろ引上げる。神尾もそれにつづいてその席を立たなければならない段取りになりました。
七十六
ああして、与八の私塾はようやく盛んになって行きます。
塾長たる与八は、自家の彫刻もやり、子弟の教育もやり、医術をも施したが、今度は偶像としてあがめらるるに立至りました。
与八の私塾には、塾長先生の講話のほかに、近村の古老を迎えての課外講話がありました。近村の古老篤行家を迎えて、次第次第に殖えてゆく子供たちのために、無邪気なる古伝説や、或いは実験の物語などをしてもらって、衆を教育すると共に、自分も教えられるところが多くありました。無雑作な昔話にしても、土地に居つきの人そのままから、土地の音声を以て話してもらうと、古朴の味わい津々たるものがあって、人をよろこばせること多大なものがあるのです。
今日の課外講師というのは、一色村の土橋くらさんというお婆さんでありました。この春、七十七のお祝いをしたという達者なお婆さんに、お孫さんの里木さんというがついて来て、与八さんの塾の子供たちに昔話をしてくれました。